広川なかよし子ども園

広川なかよし子ども園

【建物概要】

■構造・規模 鉄筋コンクリート造 2階建て

■建築面積 1,088.18㎡

■延床面積 1,679.69㎡

■設計監理 株式会社 川建築事務所

■施工 株式会社 淺川組

 

今回は広川町『広川なかよし子ども園』を紹介します。

 本施設は平成19年に広川幼稚園と広川保育所を統合し、広川なかよしこども園として運営を開始しました。既存の幼稚園園舎を、4・5歳児棟として使用し、0~3歳児が使用する園舎として本建物が敷地内に増築されています。

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 門をくぐると園舎まで続くアプローチがあり、その先に保育園舎の玄関があります。外観はコンクリート打放し仕上で、1階には園庭に向かって保育室の大きな開口部が配置されています。2階の打放し面に設置されている、円形のカラフルなガラスの窓が印象的です。玄関廻りはピロティとなっていて、玄関の他に、子育て支援室・一時保育室が配置されています。

 子育て支援室・一時保育室は、ガラス張りの円形の部屋となっていて、多目的に使用可能な便利な空間になっています。夕方にはお迎えを待つ園児達の待機場所としても使用されているそうです。 1階には3歳児の保育室が配置されています。 園庭側に大きなサッシ、廊下側はガラスの引戸となっていて、保育室・廊下から園庭まで、見渡すことができます。ガラスの引き戸は壁に引き込む事ができ、開け放つと保育室・廊下から園庭の反対側の中庭までが一体の空間になります。

 中庭には一面に紀州材のデッキ材が張られていています。中庭と職員駐車場との間には、高さ2.7mのFRP製のグレーチングのフェンスが設置されています。 地域に園舎を開きながら、防犯面にも配慮しています。

 1・2階共に、各保育室に専用のデッキの中庭が設置されていて、各年齢に応じた外遊びができるようになっています。 2階への階段の上部には、大きなトップライトが設置されていて、とても明るい空間となっています。

 2階の2歳児室、0・1歳児室も1階同様、ガラス面が多く使用されていて、見通しのきく、とても明るい空間となっています。各保育室の前には、デッキの中庭があり、夏場にはプールを設置し、水遊びをするそうです。

 遊戯室前のホールにはカラフルなガラスの丸窓があり、外部からの光で、様々な丸い光が床に輝いていました。保育室といくつもの中庭が組み合わされた空間は、複雑でありながらも、見通しのきく開放的な空間となっていて、そこで元気よく過ごす園児たちの姿は、敷地の外まであふれ出していました。

【会報誌きのくにR2年2月号掲載】

情報・出版委員 佐原光治

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