和歌山市 西コミュニティセンター

和歌山市 西コミュニティセンター

 

建物概要

所在地  和歌山市砂山南3丁目1番11号

敷地面積 4967.70㎡

建築面積 1519.11㎡

延べ面積 2003.61㎡

構造   鉄骨造3階建て(一部平屋)

 

設計  :株式会社川一級建築事務所

工事監理:和歌山市

施工  :三友工業株式会社(建築)

植野電気株式会社(電気設備)

株式会社藤本水道(機械設備)

株式会社大西工業(外構)

小林電建株式会社(外構電気設備)

有限会社光華園 (植栽)

 

 

 

今回はこの春開館した和歌山市の西コミュニティセンターに行ってきました。「若い世代も含めた幅広い世代のニーズに対応した学習機会を提供する、新たな生涯学習拠点」という位置づけの当施設、和歌山市役所の方に案内していただきました。

外部から見ると、建物前面に設けられた連続窓によって、施設内部の雰囲気をうかがうことができるとともに、屋外には芝生広場が設けられ、地域に開かれた施設となっています。エントランスに入ると奥行きのある大空間。こちらは「オープンスペース」と呼ばれ、ミニコンサートや読み聞かせ会など多様なイベントが開催され、多世代が交流できる空間となっています。またドリンクバー「NEUK~ぬっく~」やキッズスペース、図書コーナーもオープンスペース付近に配置され、さらに客席や休憩場所としても利用できる大階段や、2カ所から上り下りできる通常の階段、その合流地点として広い踊り場があり、回遊できる空間としても楽しいものとなっています。1階はその他、ワークルームや自習室、そして外部からも見えるよう「離れ」として芝生広場側に配置された調理実習室及び活動室(小)(中)で構成されています。

階段を上がると連続窓が外部の景色を取り込んで開放感のある2階ホールへ。このフロアは多目的ホール(小)、会議室、茶道のできる和室、備蓄倉庫といった諸室配置。吹き抜けからは1階オープンスペースを見下ろすことができます。3階は収納式舞台のある大空間の多目的ホール(大)が設置されます。

そして2階、3階には自由に出入りができる屋外テラスが設けられます。屋外テラスには芝生広場まで続く外部階段が連続しており、災害時の一時避難場所としても活用できるよう計画されています。また外構においても敷地北側に駐車場、南側に建物と自転車置場が配され明確な歩車分離を実現。多目的トイレを各階に設置、調理実習室の調理台も車いす対応で昇降式になっているなど、バリアフリー面でも充実しています。

こちらの西コミュニティセンターは今年の4月13日にオープンしました。当初から地域住民と対話を重ねて完成されたこの建物、従来のコミュティセンターのように貸室や活動室などの専有部分を大きくする計画ではなく、オープンスペースなどの共有部分を大きくし、利用者が集えるような計画とすることで、多くの利用者ニーズに対応できる空間を目指したそうです。今までとは一味違う和歌山市8番目のコミュティセンター、新しいかたちの生涯学習や地域交流の拠点として期待するとともに、皆様もぜひ一度訪れ、利用してみてはいかがでしょうか。

 

【会報誌きのくにR7年5月号掲載】

情報・出版委員 南方一晃

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