本町公園

本町公園

 

運営施設及び内容 本町公園及び地下駐車場の整備・管理運営(パークPFI)

運営会社 株式会社 紀州まちづくり舎

敷地面積 14,163.01㎡

施設概要 広場、ゲートボール場、子供向け遊具、幼児用プール、本町プランテ、

地下駐車場

設計者 山忠建設株式会社一級建築設計事務所 水内邦央

 

今回は和歌山市にある「本町公園」を紹介します。運営されている紀州まちづくり舎では2020年4月より、Park-PFIを活用した都市公園の活用を開始しています。制度概要としてPaek-PFI(公募設置管理制度)とは、2017年の都市公園法改正により新たに設けられた、飲食店、売店等の公園利用者の利便の向上に資する公募対象公園施設の設置と、当該施設から生ずる収益を活用してその周辺の園樹、広場等の一般の公園利用者が利用できる特定公園施設の整備・改修等を一体的に行う者を、公募により選定する制度です。

実際に紀州まちづくり舎では「コンパクトで便利なまちづくりを進めるとともに、空洞化が深刻な問題となっている中心市街地については、まちなか居住を促進すると同時に、訪れる人をふやす取り組みを進め公共施設等の再整備を行うことで、まちなかの活性化や新たなにぎわいの創出につなげる」を実践しており少しずつですが確かな手ごたえを感じているそうです。過去には映画祭や音楽イベント、ヨガ、ハロウィンイベントを開催しており、評判も良く、予想以上に人が集まり、特に女性の利用割合が高いそうです。これまで近隣の人中心だった公園利用が多くの市民の憩える公園に生まれ変わり新たな公共空間の活用に繋がっています。

広場の角地にある建物「本町プランテ」では1Fに薪窯がある飲食店(the public)、ペットと一緒に食事ができるドッグラン付のスペースもあり動物同伴で公園に訪れる散歩の延長としてうまく繋がっています。屋外席もデッキ等で増設する計画があるそうです。2Fにはコワーキングスペースそしてワークスペースとキッチンが一緒になったクリエイティブスペースがあり、公園内という立地を生かした市街地でいながら喧噪を忘れさせてくれる場所を提供してくれています。しかも2Fの床は人口芝!本町公園では毎月第二日曜日にイベントが行われており毎回テーマが変わります。結果、本町地下駐車場の利用者数の向上、官民連携及び協力する事で新たなコンテンツの創出が生まれ、エリアの価値が向上。本町公園単体ではなく、周辺エリアとの連携を計り日常時も来訪してもらえ、波及効果も期待できます。 民間のまちづくり会社が、都市公園を運営することにより、他のまちづくり団体や市民等にも公園を大切にしていく機運が高まり、より良い公園として整備され、活性化に繋がっていると感じているそうです。これからも「居心地が良く歩きたくなるまちなか」を体現して行くことを応援しております。

 

【会報誌きのくにR4年6月号掲載】

 情報・出版委員 村上敏治

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